剣道防具の選び方 デザイン

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剣道防具の選び方〜デザインで選ぶ方法〜

 

いよいよ防具を着けて剣道の稽古をする段階に至った時、数ある防具のなかからどのようなものを選ぶべきか迷うのはとても楽しい時間でもあります。

 

カタログを眺めたり、あるいは店頭で、あるいは先生方や兄弟子方の防具を参考に自分自身の防具選びを始めると、意外と多様なデザインがあることに気付くのでないでしょうか。

 

胴の種類

 

まず、眼をひかれるのは多彩な「胴」の種類かと思います。
形はシンプルに胸と胴体を覆う防具ですが、その胴部分にはありとあらゆる細工がなされ、見るだけで楽しくなってしまうような工芸品としての美しさをもっています。

 

光沢のある黒の「呂色(ろいろ)塗り」や、鮮烈な「赤胴」、きらびやかな金色の「金梨地(きんなしじ)」や、漆の椀にみられるような「暁雲(ぎょううん)塗り」、または皮を張らずにフレームの竹そのものを露出した古式ゆかしい「竹胴」、塗りをほどこさない皮革の風合いを残した「生革(きかわ)胴」、その他、桜の皮などの樹皮を利用したり、刀の柄に使うサメ皮をあしらったり、趣向を凝らした胴の数々が存在し、そのバリエーションは枚挙にいとまがありません。

 

胴は防具の各部位のなかでも面積が大きく、全体の印象を牽引する元となるため、
皆さんこだわりをもって選ばれるようです。

 

そして、胴の胸当ての部位や、面の突き垂れの上部、面金よりの「顎」とよばれる部分にあしらわれた「曙光(しょっこう)」と呼ばれる装飾にも個性が現れます。

 

これは単色ないし複数色の糸で幾何学模様を描くように刺したもので、単なる飾りとしてだけではなく、相手の竹刀の先が胸当てや顎に当たった際に、滑り止めとなって喉などに入り込むのを防ぐ機能をもっています。

 

この「曙光」の模様には「亀甲」、「花菱」、「波千鳥」、「毘沙門」などの伝統的なものがあり、糸色の組み合わせなどによってそれぞれ趣向の異なる風情を生み出すことができます。

 

美しい刺繍

 

また、好みによって面や籠手、垂れに「家紋」の刺繍を入れる方もいるようです。

 

家紋を入れるのに最も一般的なのは胴の向かって右上、着装者の左胸付近で、胸当て部に刺繍する場合もあれば、胴部に「蒔絵」などであしらう場合もあり、家名を重んじた武士の時代の甲冑を思わせる意匠は、今なお人気を誇っています。

 

その他、面・籠手・垂れの縁を伝統的な雲型などを象った皮で補強する、防具の裏側に使う皮に様々な色の小桜模様をちりばめるなど、実用的な面や表から見えない点においても多様な
デザインを選ぶことができます。